マレー鉄道に関する様々な過去のニュースとデータ


過去10年以上に渡って、「新聞の記事から」 に載せたマレー鉄道に関する記事を中心に選んで載せてあります。日付は記事の掲載日です。


近い将来クアラルンプール駅を鉄道博物館に(2003年3月初め)

マラヤ鉄道のクアラルンプール駅はKL Sentral駅のオープン以来、近郊鉄道だけが停車するので利用客が激減しました。そのためクアラルンプール駅には昔日の人の流れはもはや見られません。しかし駅舎はマレーシアの歴史的建築物、重点的に保存する物でもあります。将来は発展させてクアラルンプールの旅行地点の一つにする意向です。マラヤ鉄道の幹部は、マラヤ鉄道としてこの歴史的建築物を破損させるようなことはしないと語っています。「我々はこの建物を閉鎖したり改築したりは絶対にしません。これはマレーシアの歴史上の重要な建築物だからです。だから会社としてクアラルンプール駅を修復し、将来は我が国唯一の鉄道博物館とする意向です。」 「我々は美化改装後の駅は主要な観光地点になると信じています。」

複線電化工事のプロジェクト発注が無期延期(2003年12月)

マレー鉄道の現在まだ複線電化されてないまたは工事にかかってない残り区間の複線電化プロジェクトの建設契約を、Gamuda会社と Malaysia Minig Corp会社のコンソーシアムに授けると、政府が公式に通知しました。このプロジェクトは総額RM 144億にのぼり、マレーシアにおける建設プロジェクトで最高の総額です。プロジェクトを元受として受注した両社は50:50の比率で共同して建設に取り組み、(工事開始してから)4年で完成を計画しています。土質強化、トンネル建設などと並んで、300近い橋も建設することになります。
しかし12月に急転して、政府はこのプロジェクト実施の延期を決定・発表しましたので、工事は開始されません。

Intraasia注:残り区間とは、北部が Padang Besar - Ipoh区間の 329Km 、南部が Seremban - Johor Baru区間の288Kmです。

マレー鉄道におけるマレーシアとシンガポール間の乗客数


1999年2000年2001年2002年2003年
シンガポールから乗車した乗客32万人
39万人32万人25万人
シンガポールへ向かう乗客33万人
44万人36万人30万人
合計乗車客人数65万人
83万人68万人55万人

数字はマレー鉄道発表。2000年の数字が抜けている理由はわかりません。

E&Oエクスプレス鉄道の切符販売をするとマレー鉄道 (2004年7月30日付け新聞から)

マレー半島とタイ国南部を縦断する鉄道便であるEastern & Oriental Express の運行会社は、マレーシアにおける切符販売代理店としてマレー鉄会社道(KTMB)を指名しました。この契約を交わしたマレー鉄会社道(KTMB)は、8月8日からこの豪華鉄道便の切符販売代理店を務めます。1993年から運行開始したEastern & Oriental Expressはシンガポールからクアラルンプールを経由しバンコクまで走行しています。2002年にはRM220万を売り上げたとのことですが、昨年はSARSの影響でRM90万にしかすぎませんでした。マレー鉄会社道は米ドル表示切符のコミッションとして8%を得ます。

Eastern & Oriental Express の運行会社のマネージャーは語る、この列車の主対象客は、ドイツ人などのヨーロッパ人、アメリカ人、日本人である、と。

マレーシア−シンガポール間の鉄道乗客 (2004年9月)

マレー鉄道におけるマレーシアとシンガポール間の乗客数

1999年2000年2001年2002年2003年
シンガポールから乗車した乗客32万人
39万人32万人25万人
シンガポールへ向かう乗客33万人
44万人36万人30万人
合計乗車客人数65万人
83万人68万人55万人

数字はマレー鉄道発表。2000年の数字が抜けている理由はわかりません。この数字にはシンガポールとジョーホールバルを行き来している通勤客、ちょっとした用事で乗る人たちも含まれていますから、乗客の全員が外国人及びマレーシア人の旅行者ということにはなりません。

線路の取り付け具などの盗難が増えている (2004年9月27日)

くず鉄古鉄類の価格が高騰するに連れて、線路の備品・取り付け具やその他金属の盗難が増加しています。おかげでマレー鉄道の運行に頻繁な乱れを呼び起こしており、乗客の安全にも危険となる可能性を持っています。マレー鉄道KTM が発見した線路の備品・取り付け具の盗難は、今年すでに97件で、昨年は43件でした。2002年が37件、2001年が41件です。 今年これまでの97件中、75件が線路の備品・取り付け具、線路の止め金、レールくぎ、台プレートなどにかかわるものです。残りが信号関係の備品と電線の盗難です。

KTM によれば、これらの盗難の被害額はRM 200万になるとのこと。「もっともこまるのは、この盗難が運営に対して引き起こす混乱です。列車運行にたくさんの遅れを引き起こしています。幸運にもこの種の盗難による脱線はおきていません。一般に、こういった盗難で脱線をただちに引き起こすことにはなりません。」 「列車の運転手がそういった区間を走行中、なんらかの異変にしばしば気が付きます。そしてそれを鉄道部署に報告し、修理が直ちに行われます。」 「信号関係では、フェイルプルーフなので、異常がでればすぐ赤となります。」 「なにわともあれ、線路に関するこれらの不正は危険に結び付きます。」 

KTM は監視車で線路を見回っているとのことです。今年はこれまでに盗難行為などで66人を捉まえて、警察に引き渡した、とKTMは説明する。盗難行為がよく起こる区間で首都圏にあるのは、クアラルンプール、Segambut, Kepong, Kampung Datuk Harun, Port Klang Kajang などです。

(Intraasia注:早く言えば線路と枕木などを留めてる金属部品が盗まれるのです。 先日もこのようなニュースを載せましたね。上で言及された区間はKomuter電車も走行する区間です。もちろん首都圏以外でも盗難はありますから、マレー鉄道の列車走行は低い率ながらも可能性としていつも脱線の危険性を抱えていることになりますね。歩道のマンホールの蓋を盗難するのと同じで、この種の盗難は安全面で危険性をはらみます。盗んでいるのが大盗賊団や凶悪犯でなく、こそ泥的小市民や麻薬患者が多数であり、且つ盗難品を買うのが堂々とビジネスをしている古鉄業者というのが、 まこと手に負えないところです。節に事故につながらないように願っています)

E‐Ticketの利用者1%のみ (2005年4月中旬)

マレー鉄道幹部に寄れば、現在東海岸線は良い成績で、全体的に格安航空AirAsiaの影響はあるが大したことはない、とのことです。「鉄道旅行は楽しく、リラックスできる、そして一番重要なことは安全です。マレー鉄道が鉄道事故で乗客に死者が出たのは、13年前を最後に起きていない。」 マレー鉄道が受ける最大の苦情は、時刻の不正確さだそうです。

「(マレー鉄道の中期計画では)今後 20の主たる駅を改良工事します、加えて40車両の新客車が2006年−07年期に登場します。」 「マレー鉄道の乗客でE-Ticket システムを使うのは現在わずか1%にしかすぎない。」

マラヤ鉄道の北部線 の複線電化プロジェクトが正式発注された(2007年12月15日)

マラヤ鉄道の北部線 Ipoh- Padang Besar 間の複線電化プロジェクトを、Gamuda会社とMMC会社の企業連合が正式に政府から受注しました。プロジェクト総額は固定のRM 125億で、来年中ごろぐらいには工事開始に入り。5年間で完成を予定しています。Gamudaの社長によれば、すでに32社の土木工事会社が下請けとして認定され、設計から監視まで責任を負います。設計だけでRM4億とのことです。

このプロジェクトでは100の橋、30の駅舎、180Km の排水溝と灌漑工事を行う必要があり、製造業やサービス業にまで経済効果をもたらすとのことです。」 5年間で10万人以上の職が創出されます。」 建設資材の輸送に何千台もの車両が必要であり、いろんな物を製造する新工場にRM60億の投資が必要とのことです(125億の中で)。

マラヤ鉄道の新客車は韓国製(2008年6月3日)

マラヤ鉄道(KTMB)は、2010年に配達される予定の韓国製新客車では新しいタイプのサービスを始める意向だと明らかにしました。新サービスは乗客、とりわけ若い層とグループ客を対象に、引き付ける狙いだとのことです。 新サービスとは:映画上映設備などの娯楽を提供、インターネット接続ができる。 「バースデーパーティーやカラオケ会を催せます。」 新客車は各4輌からなる 8組です。

マラヤ鉄道は、携帯電話によるSMS切符サービス開始を打ち上げました. この切符サービスはYomobile 会社と提携して行い、利用者は SMS を送ることで予約と購買ができます。電話料金以外に、サービス利用料としてRM 2.50がかかります。 予約期間が1ヶ月以上先の切符の場合は、出発日の7日以上前に受け取る必要があり、予約期間が短い切符は、出発日の2日以上前に受け取る必要があります。

マラヤ鉄道のプロジェクト(2008年7月8日)

運輸副大臣の明らかにした、その他の公共交通プロジェクト: マレー鉄道 Seremban - gemas 区間複線電化 予算RM 34億で2012年完成、 マレー鉄道 Ipoh - Padang Besar 区間複線電化 予算RM 124億 2013年完成、 マレー鉄道 Sentul - Batu Cave 2009年完成

マレー鉄道北部線の複線電化プロジェクトは遅れるであろうと元請企業の1社(2008年12月)

マレー鉄道の北部線であるイポー − パダンブサール間の複線電化プロジェクトは、(マレーシア大企業である)MMC Corp とGamuda の2つの企業が設立する合弁会社に対してプロジェクト遂行契約が2007年12月に政府より授与されました、プロジェクト総額はRM 125億です。これに伴ってその合弁会社は2008年1月から工事に入りました。 2008年4月にアブドゥラ首相は、第9次マレーシア計画下にあるプロジェクトを見直すと述べています。そして9月に両社は政府と正式に契約を交わしました、ただプロジェクトの総額が下方修正されるのではという見方も出ていました。

今週Gamudaの社長が、この複線電化プロジェクトの完成が、当初の5カ年計画よりも少なくとも1年は遅れるであろうと、明らかにしました。その理由として、線路架設用
の土地収用にペナン州で時間がかかりそうだからとしています。収用用地に多数の非法居住者が住んでいるからという理由です、ただしペルリス州、ケダー州、ペラ州での収用は特に問題ないとのことです。「進捗は順調に行っているが、土地収用が気がかりだ。契約では土地は建設開始から9ヶ月以内に政府から引き渡されるはずであった」 「我我の見かたでは余計に1年はかかるでしょう。」 政府はプロジェクトへの資金投入として遅延支払いをベースにすることを決めた、と社長は語る。

イポー − パダンブサール間の複線電化プロジェクトは、そもそもはマハティール前首相時代に決まったものです。2003年にMMC Corp とGamuda 企業連合が政府に提案を出しており、その年10月に政府はこの両社にプロジェクト授与を決めました、総額RM 145億でした。しかし2003年12月に政府はこのプロジェクトの開始遅延を決めました。 その後2006年5月に両社は再度提案書を政府に提出しました。こうしてその年12月にプロジェクトを再開することを告げる確認書を政府は発行したわけです。

マレー鉄道のKmuter用新型電車に関して(2010年1月15日)

マラヤ鉄道(マレー鉄道)がKomuter電車用に最近配達を受けた新型電車車両に関して、運輸大臣は語る、「新型電車が総合的なメンテナンス方式に基づくことを政府は期待しています。さらに現在使用中の電車車両は改装が必要です。」 マラヤ鉄道の線路に関して大臣は、「世界の鉄道の標準に比べて、線路が狭軌ですからマラヤ鉄道の電車が時速250km以上で走行するようなことは無理です。」

マラヤ鉄道会長は語る、「Komuter電車用の新型電車車両の38編成の調達には、今後3ヶ月から6ヶ月以内に公開入札を行います。 マラヤ鉄道は2012年までに6輌編成の新型電車を購入したい、その総予算はRM 20億になるでしょう。国際入札の調達先国家は日本、中国、欧州といったところです。 マラヤ鉄道は長期間待つ余裕がないので、新型電車のマレーシアへの配達は18ヶ月から24ヶ月を期待しています。」

マラヤ鉄道の南部区間の複線電化工事は近く始まる予定(2010年2月19日)

マラヤ鉄道の南部区間である gemas- Johor Baru 区間の複線電化プロジェクトは先に中国の企業に工事を発注しました。運輸大臣が。その工事が間もなく始まると明らかにしました。なぜマレーシアの鉄道は最高時速140kmでしか走行できない列車に力を注いでいるかの質問に大臣は言う、「問題は線路にあるのです。現在の線路では幅が狭くて高速列車を運行できないのです。標準軌の線路は広くて安定している。そこでマレーシアはこういう標準軌の線路を建設することに目を向けるときです。」

マレー鉄道北部線での複線電化工事の進捗状況(2012年3月22日)

マレー鉄道の北部線であるイポー − パダンブサール間 329kmの複線電化工事が進行中です。
運輸大臣によれば、この内ペラ州内の路線部分は90%終わっており、予定より半年ほど早い、とのことです。
マレー半島のペラ州、ペナン州、ケダー州、ペルリス州を縦断するマレー鉄道北部路線における複線電化プロジェクトは、総工費がRM 10億を超えます。このプロジェクトに伴って、線路を立体的に越える高架道路陸橋を新たに65箇所で建設します。

マレー鉄道の西海岸路線の複線電化プロジェクトの最後の区間(2013年2月11日)

マレー鉄道の南部路線でも複線電化工事が進行しています。 まだ着工していない Gemas - Johor Baru 区間に関して、運輸省は建設業者を指名することになります。運輸大臣によれば、建設デザインはほぼできたので、建設業者の指名にかかるとのことです。「Gemas - Johor Baru 区間 197qは工費RM 60億から80億になる」

(現在工事中で既に出来上がった部分もある) Seremban - Gemas 区間は既に90%ができたので、今年中に完成するでしょう。当初の完成予定は2012年8月だったが、種々の理由により工期が延びた。土地に関する問題の解決には時間がかかります。」

一方南部路線である Ipoh - Padang Besar 区間 329km はこれまでに 70%ほどできており、完成は2014年半ばになるとのことです。

(Intraasia 注:マレー鉄道の西海岸路線は1990年代から複線電化工事を進めてきた。第一段階が Komuter 電車路線で、1990年代半ばに完成した。その後北部と南部路線の複線電化も予定されたが、経済問題などで10年間ほど完全に停滞した。それが再開されたのが2000年代の半ばで、イポーまでは完成して既に急行電車が毎日運行されている。 それ以後 Ipoh - Padang Besar 区間 及び Seremban - Gemas 区間の工事がこの何年か進行している。昼間列車に乗ると、線路沿線で進む新鉄路と駅舎の工事進捗状況が目に入ります。 2014年終わり頃には、西海岸線全区間が複線電化され、現在よりも走行時間が縮まることになる)

【マレー鉄道東海岸線の大補修工事による路線休止は 2014年8月15日からとする】   2014年6月末掲載の新聞の記事から

マレー鉄道の東海岸線である Gemas-Gua Musang 路線は、ハリラヤ祝祭の2週間後である 2014年8月15日から休止することになりました。これは同路線で大補修工事を開始する計画のためです。(よって1年以上の長期間休止になる)

Intraasia注: マレー鉄道は、不思議なことに、この件に関して未だに公式サイトにお知らせを掲示していない。これは陸上公共交通員会(SPAD)からの指示に不満であるからと推測するしかない。しかしながら、 E-Ticket において、既に2014年8月15日以降の座席予約ページでは、全ての座席が ゼロ 表示されている。 要するに、東海岸線の急行である上下4本は座席予約購入ができない状態です。マレー鉄道は休止と表示していないので、ややこやしい。